2006年 10月 11日
鬱のこと |
鬱、ってすごい字を書く。29画。もともとは草木が茫々と伸び放題になって陰気な様を意味するらしい。かなり重大な現代病のひとつに違いない。ヤツガレもその一人である(あった)、などと告白してみせることは果して良い結果をもたらすことになるのかどうかわからない。聞かれてもいない自分の弱点を晒すようでもあり、またこれは完治するという類の病気ではないみたいだからだ。克服したなどとおもうのは錯覚で、またいつ再発するか分からない。いまヤツガレは比較的安定している(とおもっている)のに、敢えてその話題を持ち出して危険な領域に踏み込むようなことをしなくてもよいのではないかとも思う。
それでもなお書きたいと思ったのは、まさにその『書く』という行為そのものについて言及したかったからである。前回紹介した青年は、大卒後、地方の銀行に就職したが鬱病を発症して間もなく退職し、自宅に籠ってしまった。そこで彼は自分の思いをノートに付け始める。手記は、彼が病と戦いその結果25才で自死することになるまでの精神の記録である。親が編集者に持ち込んだというから発表の意志はなかったと思う。彼にとって『書く』という行為はなんだったのか?
それでもなお書きたいと思ったのは、まさにその『書く』という行為そのものについて言及したかったからである。前回紹介した青年は、大卒後、地方の銀行に就職したが鬱病を発症して間もなく退職し、自宅に籠ってしまった。そこで彼は自分の思いをノートに付け始める。手記は、彼が病と戦いその結果25才で自死することになるまでの精神の記録である。親が編集者に持ち込んだというから発表の意志はなかったと思う。彼にとって『書く』という行為はなんだったのか?
by konchikusho
| 2006-10-11 07:17
| 生(所感、雑感)