2011年 06月 16日
竹紙の制作行程 |
竹紙の材料調達から紙漉き、完成までの過程を、大雑把に12の過程にまとめてみました。各工程に関しては写真を使って、なるべく分かりやすくお話ししてきたつもりです。実は最近、竹紙造りの希望者からの問い合わせが数件ありましたので、その方達の参考になればという思いもありました。
①竹を伐る季節
晩春、筍が十分に伸張して、食料としては適さなくなった頃の若竹を使います。私は「食いそびれた筍」とか「筍と若竹の中間くらい」としばしば説明します。
②竹の伐り出し
鋸で根元付近から伐採。当年ものの竹は水分が多いのでとても伐り易く、またこの時期に手を入れておけば、竹林の整備が楽です。また、末口の方と根元の方では繊維の成長度合いが違うので予めいくつかに分類しておきます。
③小切り
一カ所に集めてきて、節の部分を除いて小切っていきます。さらに割り箸状に細かく縦割りします。
④漬け込み
真水を張った樽につけ込みます。分解を促進したいときにはソーダ水につけ込む場合もあります。上からしっかり蓋をして、密封保存します。
⑤分解
半年から一年ぐらい放置したままにしておくと自然に発酵し、分解してきます。稈(竹の幹)から維管束の部分だけを取り出します。
⑥煮熟(しゃじゅく)
取り出した繊維を軟化するために塩基性溶液( 木灰、ソーダ灰、NaOH等の稀釈水) で煮込みます。煮る時間も繊維の部位や状態によって違うので注意を要します。
⑦水晒し・日晒し
流れ水に晒せば不純物が取り除かれ、さらに太陽光線で二三日晒せば繊維に光沢が出てきます。
⑧叩解(こうかい)
木槌で細かく細分化します。細分化の度合いは仕上がりの紙のイメージによって加減します。
⑨紙漉き
漉き桁と簀の子を使って一枚ずつ漉いていきます。和紙における紙漉き作業としてお馴染みのものです。ネリ剤を使っての流し漉きも可能です。
⑩圧搾(あっさく)
プレス機で水分を絞り出していきます。時間をかけてゆっくり注意深く加圧していかなければなりません。
⑪乾燥
一枚ずつ干し板に張って、天日干し。あとは自然に乾燥するのを待ちます。
⑫検品
乾いた紙を丁寧に剥がして、漉きむらや漉き損じが無いかどうかを検品す
れば竹紙の完成です。
①竹を伐る季節
晩春、筍が十分に伸張して、食料としては適さなくなった頃の若竹を使います。私は「食いそびれた筍」とか「筍と若竹の中間くらい」としばしば説明します。
②竹の伐り出し
鋸で根元付近から伐採。当年ものの竹は水分が多いのでとても伐り易く、またこの時期に手を入れておけば、竹林の整備が楽です。また、末口の方と根元の方では繊維の成長度合いが違うので予めいくつかに分類しておきます。
③小切り
一カ所に集めてきて、節の部分を除いて小切っていきます。さらに割り箸状に細かく縦割りします。
④漬け込み
真水を張った樽につけ込みます。分解を促進したいときにはソーダ水につけ込む場合もあります。上からしっかり蓋をして、密封保存します。
⑤分解
半年から一年ぐらい放置したままにしておくと自然に発酵し、分解してきます。稈(竹の幹)から維管束の部分だけを取り出します。
⑥煮熟(しゃじゅく)
取り出した繊維を軟化するために塩基性溶液( 木灰、ソーダ灰、NaOH等の稀釈水) で煮込みます。煮る時間も繊維の部位や状態によって違うので注意を要します。
⑦水晒し・日晒し
流れ水に晒せば不純物が取り除かれ、さらに太陽光線で二三日晒せば繊維に光沢が出てきます。
⑧叩解(こうかい)
木槌で細かく細分化します。細分化の度合いは仕上がりの紙のイメージによって加減します。
⑨紙漉き
漉き桁と簀の子を使って一枚ずつ漉いていきます。和紙における紙漉き作業としてお馴染みのものです。ネリ剤を使っての流し漉きも可能です。
⑩圧搾(あっさく)
プレス機で水分を絞り出していきます。時間をかけてゆっくり注意深く加圧していかなければなりません。
⑪乾燥
一枚ずつ干し板に張って、天日干し。あとは自然に乾燥するのを待ちます。
⑫検品
乾いた紙を丁寧に剥がして、漉きむらや漉き損じが無いかどうかを検品す
れば竹紙の完成です。
by konchikusho
| 2011-06-16 03:15
| 制作